妙智寺について


~蔵の財(たから)より身の財(たから)優れたり身の財(たから)より心の財(たから)第一なり~

いったん腰をおろして、膝を交え、話したり聞いたり祈ったり みんなで一番の財を求めたい


合掌

本境山 妙智寺

住職

坂井 是真


人の人生というのは、短くも長くも色々なことがあるものです。上手くゆく時もそうでない時もありますが、皆、安らかで穏やかな毎日を送ることが一番の願いではないでしょうか。


お釈迦様の教えには、「人生を自分らしく、そして正しく生きるためにはどうすればよいのか?」という「生きる智慧(ちえ)」が説かれています。それは、お釈迦様が残された「しあわせ」になるためのメッセージです。


私たちはお葬式や法事を通しご先祖を敬うことに加え、自分自身はもちろん、他者をも大切にし、自他ともに救われて「安穏(あんのん)」を求めるために生きています。


そしてその方法が説かれている仏教を皆さまに伝えることが、私たちお寺の務めでもあります。


日々何かに迷い、うまくいかずに気持ちが落ち着かない時、ただ一緒に手を合わせ願い祈ることを共有できる場所として、どうぞ妙智寺を身近に感じ、心のよりどころ にしていただきたいと思っています。

永仁年間(1293~1299)に創立

開山は宗祖日蓮聖人の孫弟子、龍華樹日像聖人


もと高野派の真言宗であったが、日像聖人北陸弘通の際に改宗

その後、開基日真聖人により天授元年に、寺号を公称


嘉永五年の大火により本堂・庫裏を類焼したが、山門は消失を免れる

現本堂は平成二十年に新築。

施無畏与願釈迦年尼佛を安置。

守護神としては、霊山帰り子育て鬼子母神と水子観音を安置。

守護神について


霊山帰り子育て鬼子母神

ご祈祷の根本、全ての神々の母として、鬼面仏心でお護りくださる神

釈尊の時代に多数の子供の母であった鬼子母神は、村々の子供をさらって困らせていた。そこで釈尊は、鬼子母神の一番可愛い末子をさらってみせた。

焦り慌てる鬼子母神は、7日間探したが見つからず、8日目に釈尊のもとへ。

釈尊の教化を受けて改心、守護神となる。

釈尊から末子返され、子を連れて帰ることにより『霊山帰』といい、左手には末子の手を引き、右手は髪を結いで急ぎ帰る姿。

大正十年、当時、寄進女性5名の髪が植えられ開眼され、祀られるようになった。その髪は今もなお伸びている不思議なる神でもあり、子宝や安産、発育増進の守護神として信仰され、各種ご祈祷にもご利益をいただける。

【行事】

1月 水行大祈祷会

5月 百味供養・方除祈願

10月 弟子入り発育祈祷

毎月第2日曜 加持祈祷

大黒尊天

大黒さまはインドより中国へ伝わり、そして日本へ来られた神様

商売繁盛や家門繁栄のみならず、五穀豊穣・出世開運・延命長寿の神として信仰されてきた。そのお姿は、福徳円満の体と笑を浮かべ、左手には袋・右手には小槌を持ち、米俵の上に立つ。

いつもニコニコ、愚痴や不平不満は閉じ込めて、慈悲の眼で働けば、打出の小槌から福が飛び出し、袋は『福労(ふくろう)』となり、足元からは『幸い』が盛り上がってくるといわれる。

大黒さまは、私たちの目指すべき精神そのもののお相(すがた)である。

妙智寺の大黒さまを『親大黒』として、各家には『子大黒』として授与。枡(ます)に入れて各家にお祀りし、「ますます」の開運を授かる。

【行事】12月 大黒天法楽(沐浴・幣束取替え)

宗祖日蓮大聖人銅像

地涌高顕(地から涌き上がり高く顕された)


そのお姿は「合掌」の姿。

日蓮聖人の教えからすると、ただの「合掌」ではなく『合掌礼』となり、すなわち『あなたを佛として敬います』という心持ちの「合掌」である。


それは本堂内の拝すべきご本尊を崇まれる皆様方以外も、道を行き交う人、郵便や宅配の業者、集団登校の子供達等々へも『合掌礼』して下さる。

水子観音

慈悲深いまなざしと、優しく包み込む母のようなお姿の観音さま

実は女性でも男性でもなく、三十三ものお姿を変えて私たちのそばにおいで下さる。


生まれるはずだった水子の霊をなぐさめるためにその姿を現された、妙智寺の観音さまはお菓子や牛乳を供えて水子の霊位を供養する。



【行事】

9月 秋の彼岸・水子供養会

毎月1日 月例水子供養


その他の守護神さま

七面大明神 「蘇り」の神

八大龍王 仏法守護の神

行学院日朝聖人 眼病平癒・学力増進

日蓮宗の教え


お釈迦様の教え(言葉)をまとめたお経の数は8万4千もあるといわれています。


その中でも“今をイキイキと生きるための智慧”を説かれているのが、妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう)“法華経(ほけきょう)”です。



そして鎌倉時代に、この法華経のエッセンスを凝縮し「人々が皆、イキイキと生きていけるように」と説かれた南無妙法蓮華経(なんみょうほうれんげきょう)は、日蓮聖人によって初めて世に広められました。


私たち一人ひとりが「南無妙法蓮華経」を生活に活かし、皆と共生し、イキイキとした毎日を送るための教えなのです。

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